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【欧州と日本のサッカー育成の違い】(futbol loco)
日本では、努力の意識、トレーニング量、サッカーを通した教育的・人間的育成において、欧州の選手よりも意識的に取組んでおり勝っています。(実際にスペインでは多くて週三回、一回1時間30分、週末に1試合、夏休み、冬休みあり)。
しかしながら日本のサッカーのレベル、世界に通用する選手の輩出において大きな遅れをとっているのも事実であります。その原因には環境的要因や文化的背景ももちろんありますが、その原因の1つにサッカーという競技的育成において大きな遅れが生じています。
なぜならば、『教育の中のサッカー』と『競技的なサッカー』といったようなサッカーに対する取り組み方の違いがあります。
『教育の中のサッカー』において日本は非常に進んでおり、自主的で社会性のある、そして個性を尊重した豊かな人間育成に関して、各地域から日本全体において、子どもたちにとって、とても重要なコミュニティが形成されており日本の誇るべき点であります。
『競技的なサッカー』の中ではサッカーをしていく中で必要な教育は行う。さらに言うと、よく「サッカーは社会・人生の縮図」と言われるように、サッカーというスポーツの性質上、サッカーを行うこと自体がこういった人間力を育むということです。もちろんその教育は『教育の中のサッカー』で求められているものと同じ目的を持っています。
しかしながら、『競技的なサッカー』においては欧州に比べて圧倒的な差があります。
今、日本に足りないのは『競技的なサッカーにおける知識』と『実践力』。
言い換えれば『サッカーの整理』と『トレーニング構築法』。
いわば、「指導者自身の能力」なのです。JFAやJクラブでさえ何もないのが実際です。
サッカーの土台と細部にわたる整理、それに基づいたトレーニングの構築論が確立されていないのです。「サッカーとは何か」「いつ」「何を」「どのように」行うのか。多種多様な正しい方法はあります。しかし、間違いも存在します。正しいものを行わないと選手が育たないのは明白であり、今までの経験上、自信を持って教えていたことが実は後退となり、選手にとっては夢を潰すことになることもあります。世界のサッカーは常に進化し続けています。我々指導者も進化し続ける必要があります。
自分の経験、考え、情熱は大切で、それらを元に自信、信念を持って子ども達に伝えることは大切です。あらゆるプライドもあるでしょう。しかしながら、それだけで本当に選手育成につながるのか。といった疑問も大切です。
私がスペインに行った理由はここです。実際に半分は間違ってませんでしたが、半分は全く足りてませんでした。選手のためと思っていたことが、半分は自分よがりのことだけでしかありませんでした。必要かどうかは別にして、帰国した際、僕は今までの教え子には「すまん!!」と言いました。愛も情熱もほんまやけど、サッカーに関してはゴメンと。
サッカーの原理原則という確固たる土台のもと、あらゆるコンセプトを理解、整理し、選手のレベル、年齢、成長過程に合わせた中でのプレーモデルやアイデアを細部までこだわり、それらを元に構成されたトレーニングが必要なのです。 感覚的なものではなくて、確かな知識として身につける必要があります。
本当に選手を育てる情熱、選手へのリスペクトがあれば、プライドを一旦、心にしまうことができます。経験、こだわり、各サッカー感は持ちながらも、一旦、立ちどまり、学び、深め、そこから再び自身の経験、こだわり、サッカー感とを合わせ、確実に選手を育てながら各指導者、チームのサッカーを構築し貫いてほしいと願っています。
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